ビル用マルチエアコンのメリット・デメリット
ビル用マルチエアコンとは？
ビル用マルチエアコンとは、1台の室外機に対して複数の異なる形状・能力の室内機を接続し、個別運転するできる大型空調機器のことです。そのため、各お部屋毎に機器の運転や、風量・温度設定などが可能です。さらに、室外機も業務用エアコンに比べて大容量のものもあります。室外機1台に対して、数十台を接続することも可能です。
ビル用マルチエアコンは、ビルマル・ビル用マルチ・ビル用空調と呼ばれています。室外機が1台にも関わらず、多種多様な形状・能力の室内機が接続できるため、自由度が高く、さまざまなシーンに合わせて空調設計が可能です。
ビル用マルチエアコンは、ダイキン・日立・三菱電機・三菱重工・パナソニック・日本キヤリア（旧：東芝キヤリア）などから販売されております。
ビル用マルチエアコンのメリット
ビル用マルチエアコンは通常の業務用エアコン（パッケージエアコン）にはないメリットがあります。
ビル用マルチエアコン メリット：個別運転・設定が可能
通常の業務用エアコンのツイン・トリプル・フォータイプは、同時運転のみとなり、室内機毎に個別運転をすることができません。そのため、風量・温度設定も個別に設定はできません。
しかし、ビル用マルチエアコンであれば、室内機毎にリモコン操作が可能です。運転のON/OFFや風量・温度設定も可能です。
※冷房・暖房を個別に運転する場合は、冷暖フリー型のビル用マルチエアコンが必要です。
ビル用マルチエアコン メリット：異種の形状・能力の接続が可能
ビル用マルチエアコンでは、異なる形状・異なる能力の室内機を接続することができます。お部屋毎に最適な形状の室内機と能力をお選びいただくことが可能です。
通常の業務用エアコンでは、一部制限付きで異なる形状・異なる能力の室内機を接続することが可能ですが、かなりレパートリーが少なく、自由度はあまりありません。
ビル用マルチエアコン メリット：接続可能配管距離が長い
通常の業務用エアコンの配管接続可能距離は、馬力数にもよりますが50m～100m程度となっています。
ですが、ビル用マルチエアコンであれば、配管総長は1000mまで接続可能です。
また、高低差も通常の業務用エアコンより接続可能な距離が長く設定されています。
※通常の業務用エアコンの接続可能な高低差は30mまでとなります。
ビル用マルチエアコンのデメリット
ビル用マルチエアコンにはメリットだけでなく、デメリットもいくつかございます。
ビル用マルチエアコン デメリット：本体価格が高い
ビル用マルチエアコンは、通常の業務用エアコンに比べて高価であることが多いです。ただ、ビル用マルチエアコンの販売価格は、販売されている店舗毎によって異なります。また、ビル用マルチエアコンの定価はメーカーが発行しているカタログには記載されていません。購入する店舗に価格を問い合わせる必要があります。
そのため、ビル用マルチエアコンを購入する際には、複数店舗で見積もりを取るようにしましょう。
ビル用マルチエアコン デメリット：室内機電源が必要
室内機を個別に運転するため、それぞれに電源を供給する必要があります。そのため、通常の業務用エアコンからビル用マルチエアコンへ入れ替え工事などを施工する際には、電源線を敷設する必要があります。
ビル用マルチエアコン デメリット：施工に高い技術力が必要
ビル用マルチエアコンは上記のように、室内機毎に電源供給をしなければなりません。また、冷媒ガスを配管距離に応じて充填する必要があります。接続する室内機の台数も多くなることが多いため、溶接などの配管接続工事も複雑になります。
業務用エアコンの設置よりもより高度な技術と知識が要求されます。
そのため、ビル用マルチエアコンの機種選定・購入・取り付け工事は専門知識を有している空調専門業者へ、必ずご相談ください。
ビル用マルチエアコンの取り付け工事
当店では、ビル用マルチエアコンの販売・取り付け工事も承っております。会社ビル・大型商業施設・大規模店舗などの空調機器の新規設置工事や入れ替え工事をご検討中でしたら、ぜひ、エアコンマートへお問い合わせください。
ビル用マルチエアコンの取り付け工事費用のお見積もりも無料にて承ります。
ビル用マルチエアコンの取り付け工事費見積もり無料
