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中古エアコンの試運転について ルームエアコン編
中古エアコンの試運転について (ルームエアコン編)
もうすぐ、春ですね。春って、体感でですが期間が短いように感じます。たぶん、桜や梅が咲いている期間が春だと、勝手に脳内で置換されているのでしょうね。桜・梅≒春・春≒桜・梅といったところでしょうね。逆に、桜や梅の咲いていない、春というのは想像できませんね…。
さて、春と言えば、お引越しのシーズンです。エアコンの新規購入をお考えされておられる方も多いと思います。
引っ越し先にエアコン取付工事をお考えの際は、選択肢の一つに【中古エアコン】というのも加えて頂ければありがたいですね。
さて、今回は中古エアコンの試運転について、簡単にご説明させて頂こうと思います。
中古エアコンの購入を検討しているけれど、ちゃんとメンテナンスがされているのだろうか――とお思いになられる方も多いと思います。
ことさら、エアコンは専門的な知識が必要な機器ですからね。その上、中古エアコンともなると、心配に思われてしまうということも当然ですね。新品に比べ、中古エアコンの方が安価とはいえ、決して安い買い物ではありませんし…。
なので、今回はそんな中古エアコンに対する不安を少しでも和らげられれば――と思います。
中古エアコン試運転の準備
試運転に至るまでに、機器の分解洗浄をしているのですが、そちらについては、またの機会にご紹介させて頂きます。
本日、試運転をするのは、シャープ製10畳用ルームエアコン2014年製です。
それでは、こちらの室内機を実際の設置状況と同じように、据え付けします。実際は壁に掛けるのですが、脚立を壁替わりにしてエアコン設置をします。
次に、室内機・室外機の配管接続をします。実際のエアコン設置時と同様にガス漏れなどがないようにしっかりと配管接続をします。
次に、室内機・室外機の通信線接続をします。こちらもエアコン取付工事時と同様にしっかりと接続します。
ルームエアコンの場合、基本的には室内機側のコンセントから電源を供給し、室外機へはこの通信線を通して、電気を供給しています。
なので、この通信線を室内機・室外機に接続していないと、室外機は動かないのです。
室内機はコンセントを刺せば、通信線がなくとも動きます。
ここまでくれば、あと一息です。
次に、真空引きをします。
真空引きは真空ポンプを使用し、必ず行います。しっかりと真空引きをして試運転をしないと、故障の原因になります。
真空引きは機器配管内の不純物等を取り除くために行います。不純物等が配管内に残っていると、詰まりを引き起こしたりします。また、空気が残っていると、冷媒ガスが酸化してしまったりするため、新品・中古限らずエアコン取付の際には、必ず、しっかりと真空引きをします。
室外機であること(倉庫内)・壁の代わりに脚立を使用していること、配管を綺麗に設置していないことを除けば、実際に取付されているエアコンとなんら変わりない状況、ということになります。
この状態で、いよいよ、試運転を行います!
中古エアコン試運転開始
ガス圧等をチェックしながら、室外機に封入されている冷媒ガスを開封します。
ちなみにですが、本日試運転をさせて頂いているのは、弊社エアコン取付工事・整備スタッフの岸田です。宜しくお願いします!
さて、試運転の際、チェックすることと言えば、主にガス圧・温度差・異音等の症状の有無といった内容をチェックしています。
各メーカーや機種などによって様々な特色があり、許容範囲内であるか否かを厳しくチェックしています。中古エアコンの場合、一度使用されているため、ことさら厳しくチェックしています。
運転が安定してきたら、室内機の吸い込みの温度と吹き出しの温度も計測します。
正常であれば、吸い込み温度と吹き出し温度は約+-15度以上の差が出ます。
ご存じだとは思いますが、補足です。
エアコンは室内機側から暖かい風が出ているとき(暖房時)は室外機からは冷たい風が出ています。逆に室内機から冷たい風が出ているとき(冷房時)は室外機からは暖かい風が出ています。そのため、室内機暖房使用時は室外機側のフィン(熱交換器)が冷たくなり、結露するため、室外機から水が出ます。逆に冷房使用時は室内機側のフィンが冷たくなり、冷たくなるため、水が出ます。ただ、室内機側で結露したとしても、外部へ排出しているため、気付かないのです。
ガス圧のチェックもします。
ガス圧チェックは補足のようなものですが、季節にもよって、多少の誤差が出ますので。
中古エアコンであるが故に、試運転の際、機器に不具合が発見されることも少なくは有りません。
基本的には部品を取り寄せ、修理し、再度試運転確認を致しております。
ですが、冷媒系統(内部配管)やコンプレッサー異常等の場合、やむなく、エアコンを廃棄するという選択をすることもあります。
中古エアコン販売を行う上で、試運転確認はかなり重要です。弊社と致しましても、できる限り、厳しくチェックを致しております。
様々なチェックを行い、エアコンに問題がなければ、ポンプダウン作業(室外機へガスを戻す)を行い、準備時とは逆の手順で取外していきます。
簡単にではありますが、ルームエアコンの試運転はこのような手順で行っております。
実際には、各部品のチェックであったり、通水試験(ドレン)であったりと、もっと細かくチェックしているのですが、何分、地味なので…割愛させて頂きますm(__)m
最後に
いかがでしょうか。かなり、長くなってしまいましたが、エアコン販売を専門にしている弊社としても、できる限りの整備をスタッフ一同、心がけております。
ですが、試運転時に問題がなくとも、輸送中の振動等により、エアコン設置時に不具合等を生じてしまうことがある――というのも、また事実です。
できる限りの万全を期してはおりますが、そういった事例が全くないという訳ではありません。そのため、弊社では中古エアコン全商品に1年保証を付帯致しております。
整備に自信があるから、中古エアコンでも1年間の保証を付帯致しております。
ご購入の際には是非、中古エアコン購入、という選択肢もご検討頂ければ幸いです。